家族信託契約は、口頭での合意でも成立しますが、後々のトラブルを防止するため、契約書を作成するようにしましょう。
契約書に記載する事項は、信託契約の内容によって変わりますが、基本的には、以下の項目を記載することになります。
●信託の目的
まず始めに、なぜ信託をするのか、信託することによってどのような利益が生じるのかなど、信託を行う目的を明確にしましょう。この点をおろそかにしてしまうと、トラブルに発展しかねないため、しっかり書くことが重要です。
●信託する財産
信託財産を固有の財産と区別する必要があるため、どの財産を信託するのかを明記しましょう。
信託財産が、預貯金であれば契約後に払い戻して引き渡す旨、不動産であれば契約後に信託を原因とする所有権移転登記手続きを行う旨を記載します。
財産の詳細は、「信託財産目録」として、契約書の最後又は別紙で記載する方法を採ることが一般的です。
●委託者・受託者・受益者
誰が、誰のために、誰の財産を信託するのかを明らかにしましょう。委託者を受益者にする場合は、その旨を記載することになります。
氏名だけでは足りず、住所や生年月日などを記載して特定するようにしましょう。
●信託財産の管理方法
信託財産をどのように管理するのかも明示しましょう。受託者の裁量にゆだねた方がよい場合は、特段の明示は必要ありませんが、管理方法はトラブルの温床となりやすいため、受託者との間で話し合いを行っておくのがよいでしょう。
当事務所は、新宿区や中野区、杉並区、豊島区などを中心に東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のご相談を承っております。家族信託契約書の書き方や、家族信託の手続き、注意点など、家族信託をめぐる問題でお悩みの際は、当事務所までご連絡下さい。
家族信託契約書の書き方
司法書士 竹内康二が提供する基礎知識
-
遺贈の登記
不動産の少輔者が亡くなった場合は、不動産を相続します。 不動産の所有者が遺言を残すことによって、贈与...
-
仮登記とは
■仮登記とは 仮登記とは、今すぐには本登記をすることができない場合に、将来的にその不動産の権利を得る優...
-
家族信託と成年後見人の違い
■家族信託 家族信託とは、本人が自分で財産を管理できなくなった時のために、自分の財産を管理できる権限を...
-
家族信託に関するご相談...
家族信託制度の利用にあたって、その仕組みを理解し、手続きを円滑に進めるためには、法的な知識と確かな実績...
-
相続法改正の概要と施行日
2018年に相続法改正が行われ、2019年1月13日から段階的に施行され始めています。いくつかの改正ポ...
-
遺産相続手続き
突然親族が亡くなり、どこから相続手続きを進めたらよいか分からない、という方も少なくありません。 本章で...
-
成年後見登記
■成年後見登記とは 成年後見登記制度は,成年後見人などの権限の範囲や任意後見契約の内容などを登記簿に記...
-
売買の登記
不動産の売買を行ったら、法的に保護するために登記を行いましょう。 売買の契約で問題となってくるのは、...
-
相続放棄をする方法|必...
関係性の近い方が亡くなられた場合、民法の規定に従い法定相続人に該当するときは、遺産を相続することにな...